よくある質問

肝機能異常・慢性肝臓病

受診し易い近隣の内科または、消化器内科、胃腸科などの医療機関を受診してください。  肝臓内科を標榜している医療機関はありますが、まだ少数です。健康診断や人間ドックの報告書、従前の医療機関でいただいた血液検査データなどが持参できると重複検査は省け、見通しが付け易い場合が多くなります。現在服用中の処方薬があれば、その内容が解るもの(お薬手帳など)を持参されると大いに診察の助けになります。担当医が必要と判断した場合や、ご本人のご希望によっては肝臓学会認定肝臓専門医へ紹介してくださると思います。 注意: 早朝1番尿の色調が薄いウーロン茶色尿に濃くなっている場合や、血液検査でAST(GOT)またはALT(GPT)が100以上の場合は急いで(2週間以内を目途に)受診してください。健康診断や人間ドックのデータは肝臓の病態を表すごく一部の所見です。数値が低いからといって症状が軽いとは言えません。肝臓は“沈黙の臓器の代表”です。
ご自分の肝臓病を知るためには、診断の3本柱の理解が大切です。

①血液検査から得られる情報
②腹部超音波検査など画像診断から得られる情報
③時間的経過を含めた全身状態の把握=医師による診察

この3本柱が揃って、はじめてご自分の肝臓病がある程度理解できます。

(ⅰ)血液検査での異常のみを過剰に重く判断したり、心配したり
(ⅱ)人間ドックでの画像診断所見の意味が不詳

では、正しい理解は得られません。上記の①②③の3本柱をできるだけ確実に理解する為、それらを診察時に教えて頂ける様に、血液検査データの控え、服薬の説明書(お薬手帳)や過去の人間ドックのデータ持参などを、患者様も準備されることが望ましいと考えます。保険診療には時間的、内容や手順に制限がありますが、2013年7月現在の肝臓病診断に於ける日本の保険診療のレベルは世界最高水準です。
肝臓病の原因によりスピードは異なりますが、原因の如何を問わず、慢性肝炎⇒肝硬変前期までは、ほぼ無症状のまま病態は進行します。肝硬変の後期になって初めて自覚症状が出現します。
それは

①早朝1番尿にウーロン茶色尿が認められたり、
②季節が乾燥期でないのに皮膚がカサカサする、
③腹部膨満が出現し、遅れて浮腫、腹水などが出現。

などの兆候です。つまり、自覚症状を目安にすると相当な進行期以外の肝臓病はほとんど発見不可能です。

血液検査と超音波検査等をまず受けてみることです。血液、腹部超音波検査と診断の3本柱があればまず大まかな診断は多くの場合可能です。
血液検査で肝機能異常AST、ALT、γGTP、ALPのいずれかに異常値のある場合、肝障害の可能性が大きくなります。もちろん、胆のう、胆管、膵臓、糖尿病や高脂血症、ホルモン分泌、リウマチ系病態、筋肉、薬物、心臓、呼吸器疾患が原因で肝機能異常と同様な異常数値が出現する場合も存在します。だからこそ、超音波検査等や全身の診察が必要です。
短い保険診療時間のなかでご自分の質問をはっきりと教えて頂く為には、質問項目を1個または2個絞って、箇条書きでメモ紙に記載し、診察の前に受付や看護師に提出することが得策です。医師の診察時に直接見せる場合には、診察の最初の時点で医師に提出することが宜しいと思います。

B型慢性肝炎

脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、関節リウマチ類縁の自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変などの可能性があります。継続して服用している薬、健康補助食品などがあれば薬剤性肝障害も注意が必要です。稀には、過去に肝炎ウィルに感染した痕跡のみが残存している慢性肝障害の方もおられます。背景や加齢免疫障害の様子によっては、肝炎ウィルスの遺伝子の状態評価(PCR法による核酸定量検査)等が必要な場合がありますので、肝臓専門医を受診のうえ、ご相談ください。
ウィルスの遺伝子がご自身の血液の中に存在するか否か、どのくらいの数のウィルスが存在するか、そのウィルスの活動性・感染力はどのくらいかなどは、診察と血液検査でほぼ判明できます。
過去にウィルスと戦った痕跡のみが血液中に存在する方もいらっしゃいます。免疫抑制剤、抗癌剤が使用された場合、潜在していた肝炎ウィルスが、急速に再度活性化し、de novo 肝炎などの致命率の高い肝炎が発症する場合があります。肝臓病以外の癌やリウマチ系疾病の治療中に免疫抑制薬を使用する可能性は、長寿社会の日本では少なくありません。結婚、出産なども一つの契機です。気付いた時点で、勇気をもって真実を知っておくことが、将来のご自分や家族を守ることに繋がります。ぜひ、肝臓専門医を受診してください。プライバシーはきちんと守られますので、可能であれば、ご家族、パートナーの方にも受診をお勧めしてください。
最大の理由は“血液”を経由したウィルスの感染です。
以下の項目に該当する方は、医療機関受診または保健所で血液検査を受けることを勧めます。

①過去に輸血を受けている
②昭和63年(1988年)以前に予防接種などで使い捨てタイプでない注射器を使用された歴史がある
③コンドームを着用せずに性行為を行った歴史がある
④刺青時の針、覚せい剤使用時の注射針、カミソリ、歯ブラシ、他人のケガなどでの血液に接触

C型慢性肝炎

80%以上の方は自覚症状は無しです。逆に症状が出てからでは、大変進行してしまっている可能性が存在します。
症状が無いことは全く安心材料になりません。
最大の理由は“血液”を経由したウィルスの感染です。以下の項目に該当する方は、医療機関受診または保健所で血液検査を受けることを勧めます。

①過去に輸血を受けている
②昭和63年(1988年)以前に予防接種などで使い捨てでないタイプの注射器を使用された歴史がある
③コンドームを着用せずに性行為を行った歴史がある
④刺青時の針、覚せい剤使用時の注射針、カミソリ、歯ブラシ、他人のケガなどで自分以外の人の血液に自分の傷や粘膜が接触
HCV抗体陽性は、C型肝炎ウィルスとあなたの身体が戦った歴史を示すことが直接の意味です。C型肝炎ウィルスと戦った場合、戦った人間側が100%勝利し、C型肝炎ウィルスを完全に死滅させ、駆逐に成功できる方は、C型肝炎ウィルスと戦った人間の20~30%以下に過ぎません。残りの70~80%の方はウィルスとの炎症(戦争状態)は一時的収まりますが、C型肝炎ウィルスはおとなしい振りをして、秘かに隠れ生きています。この事態が、HCV抗体陽性と検査で判明される事態を示します。これは、体内の循環している血液内にC型肝炎ウィルスが潜在することを多くの場合意味します。つまり、嬉しくない事ですが、無症状のまま、あなたとC型肝炎ウィルスが共存していることを示します。
稀に、既にC型肝炎ウィルスはあなたの血液内から消失しているが、戦争の痕跡のみが残存している方も存在します。現在C型肝炎ウィルスが潜んで居るか、居ないか、過去にC型肝炎ウィルスがどの程度に肝炎を起こし、肝臓が障害を受けているかなどを速やかに調べるべきです。
無症状だからと放置しておくと、無症状のまま慢性肝炎⇒肝硬変⇒肝臓癌へ進行してしまう方もいます。血液検査でC型肝炎ウィルスの遺伝子の様子を調べる検査とぜひ超音波検査で過去からの肝臓障害程度をチェック受けてください。今日、このホームページを読んでくださっている貴方も、無症状ではありませんか? 症状が出てからでは、遅すぎる場合があります。ご面倒でも、ぜひ一度かかりつけの先生にご相談されるか、肝臓内科や肝臓専門医を受診してください。
過労時や感染症のあとの翌朝に早朝の早朝1番尿に、色調が薄いウーロン茶色尿、コカコーラ色に近い尿が見られるような症状がでる可能性があります。この尿色は、かなりの確率で肝障害を表します。また、季節が乾燥期でないのに皮膚がカサカサする、などの兆候が肝臓病の反映である場合が多いので、速やかに医療機関を受診してください。
風邪に罹っても通常、ご自身の力でウィルスを駆逐し、自然に治ります。しかし、C型肝炎ウィルスの感染症は自然に治ることがほぼ無いからです。
無症状だからと放置しておくと、無症状のまま慢性肝炎⇒肝硬変⇒肝臓癌へ進行してしまう方がいます。
自治体によって補助金交付制度を用意している理由は、みすみす予防できる癌を防がないことは不適切と社会が判断しているからでもあります。
初回インターフェロン治療薬を注射してから、数時間~3日位に、早期副反応として、倦怠、発熱、筋関節違和などが好発します。治療開始2~3週後頃から、貧血、白血球減少、血小板減少、睡眠障害が出現する場合があります。
早期副反応はインターフェロンと言う薬物その物による身体の反応で、皆さんが強い風邪ウィルスに感染した初期の症状と理論上は同じです。人工的にウィルスと戦う状況を作るわけですから、身体は仕事向きの状態でなく、感染症と戦う向きの状態になります。よって、人によっては、38~39.5度の発熱が出る場合があります。個人差が大変大きく、37度台の発熱と軽度な倦怠のみで、慣れてしまう方もおられます。

強い風邪ウィルスに感染すると、平素健常な方でも、気弱になったり、イライラしたり、不眠になったりすることと同様で、睡眠障害、機能性胃腸症(胃重、食欲低下、味覚低下、便通異常などが発生するが、検査しても形態的消化管異常は認めない病態)が好発します。

治療開始2~3週後頃以降の副反応は、インターフェロンそのものや、リバビリンなどの治療補助薬物の為に、患者様の自己防衛システム=免疫システムに障害が起こって、発生する状態です。

骨髄と言う血液を作る臓器(骨の中心部に内臓されている)が活動し難くなるため、貧血、白血球減少、血小板減少が好発します。患者様の自己防衛システム=免疫システムが一部過敏になるため、必要以上に自己防衛してしまう場合も発生することがあります。この過剰防衛の標的が肺、血管、甲状腺、皮膚などに出やすいことが解っています。これらを総称して、自己免疫性疾患を呼ばれる病態が出現する可能性があります。
発生頻度はごく少ないのですが、急性増悪すると致命的になる可能性があり、留意が必要です。肺、血管、甲状腺、皮膚などが標的になる場合がみられ、肺⇒肺線維症、血管⇒脳血管障害、眼底出血などが重篤になる場合があります。もちろん、充分な事前対策を行いますので、これら重篤な副反応は実際には稀です。
現在最も広く行われているリバビリイン併用インターフェロン治療では、約50~55%の成功率です。ここで言う“成功”とは、患者様の血液中からC型肝炎ウィルスが検出され無く成ることを意味します。残念ながら、肝臓が生まれた時と同じように復活することを意味しません。しかも、6~12か月と長期に渡り辛い思いをして、高い医療費を支払い、仕事を休まざるを得ない可能性もあるのに45~50%の患者様では、ウィルスは消失しません。
これらの理由から、当院では、事前に十分な有効性の見込み調査を行い、副反応の危険度も出来るだけ詳細にチェックしたうえで、限られた方=インターフェロン治療の成功確率の高い方にだけ、この治療をお勧めしています。
自治体からこのインターフェロン治療に補助金を受けられる場合があります。 それは、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルスの関係する慢性肝臓病は、80%近い確率で、肝細胞癌発生母地を特定できる特別な病態だからです。癌を発生する確率の高い慢性肝臓病をミスミス放置することは、何としても“勿体ない”ことです。本人、家族にとってはもちろん、社会として大きな損失であり、医療費高騰の一因でもあります。
2013年現在、これらの千葉県からの補助は期間限定の見込みですので、各人がお住まいの自治体に確認する必要があります。千葉県の場合は、千葉県に住民票があり、所定の条件を満たす場合に補助が受けられます。補助可能な期間や条件は2014年(平成26年)3月以降、変更される可能性が大きいので、必ずお住まいの自治体へご確認ください。

肝硬変

B型やC型の肝炎ウィルスとの静かな戦い(沈黙の感染症)の結果=長期にわたり肝臓での炎症をくりかえした結果、肝硬変に至る場合が最も多いのが現状です。またはアルコールや加齢免疫障害(自己免疫性肝炎)、過度の脂肪沈着によって肝臓に長期にわたる負担がかかり、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎)を繰り返した結果でも肝硬変になります。
2013年現在では肝硬変と診断された方の50%以上の方は自覚症状は無しです。逆に症状が出てからでは、大変進行してしまっている可能性が高いです。ですから、自覚症状が無いことは全く安心材料になりません。
肝硬変中期以降では、易疲労、皮膚のカサカサや痒み、疲労時の早朝に薄いウーロン茶色尿がみられる場合があります。
肝硬変の後期には、浮腫、黄疸、腹水などが見られる場合もありますが、無症状の時期もあるので、留意が必要です。
腹部超音波検査と血液検査が最も大切です。前記回答に示す様な自覚症状があれば、参考になります。しかし、事前準備の如何を問わず、まず腹部超音波検査を受けることをお勧めします。肝臓のみであれば、食後であってもほぼ充分な肝臓の形態診断が可能性です。この方法で大体の見通しをつけた後、血液検査を受けることで、肝臓病の原因・進行度がかなり判明します。肝硬変の後期には、浮腫、黄疸、腹水などが見られる場合もありますが、無症状の時期もあるので、留意が必要です。
最近の診断学では、かなり早期の段階から肝硬変と診断がされるため、肝硬変と診断されてから、10年以上通常生活が出来る方が少なくありません。血小板の数だけで肝硬変?や、皮膚の色のみで肝硬変と診断された場合は、診断の3本柱が揃っていないので、再度の評価が必要です。根拠なくがっかりするより、診断の3本柱をきちんと揃えることが予後を改善する早道です。
慢性肝臓病の方を10年間経過観察すると、慢性肝炎の場合約5~20%、肝硬変では70~80%もの確率で肝臓癌が合併してきます。しかも、早期の肝臓癌(最大径20mm)以下では、関連する自覚症状のある人は稀です。加えて、血液検査、腫瘍マーカー(AFP、PIVKAⅡ)などを測定しても多くの場合、早期発見に繋がりません。
早期に肝臓癌を発見出来るのは、画像診断です。とくに腹部超音波検査が最も有力な手段です。
超音波検査は放射線を使用しないので、妊娠の可能性のある方も安心して受検できます。検査に要する時間は5~10分で、CT・MRIに比べれば費用も安価です。
CTやMRIは検査準備や費用、被爆などの問題で、頻回には検査を受けることは通常不適です。しかし、腹部超音波検査では評価しにくい臓器部分をCTやMRIでは描出できる場合があり、客観性に優れる長所があります。
肝胆膵領域では、体に良い特定の食品は有りません。強いて言えば、便通を意識して順調に保つこと、塩分を控えめにすること。身体全体を診察・評価しないで、鉄分のみ制限したり、蛋白質を避けすぎたりは不適切です。
肝硬変になっている場合でも、進行期を除けば、しっかりした有酸素運動(しっかり歩行など)は、全身新陳代謝、生活リズム、就眠の質、便通、うつ気分の軽減などに大いに有効です。

肝臓癌早期発見

肝細胞癌(肝臓から始まる肝臓内部の細胞由来の癌)の80%以上は、慢性肝炎進行期や肝硬変の背景を長年有する方に発生します。B型やC型の肝炎ウィルス感染などで長期にわたり炎症をくりかえした肝臓は、慢性肝炎進行期や肝硬変に至った母地になります。これらの母地では、肝像内部を構成する多数の肝細胞の遺伝子に“傷・歪”が秘かに集積や蓄積していると考えられています。その結果として肝細胞癌が発生します。
上腹部の違和や腹部膨満感が見られる場合があります。これは、径5cm以上に大きく進行した肝細胞癌の場合で、通常最大径30mm以下の肝細胞癌では無症状です。黄疸や浮腫はむしろ稀です。
逆に言うと、現在無症状であれば、あなたに肝細胞癌が潜んでいる可能性は否定できません。
ズバリ腹部超音波検査と血液検査が必須です。 事前準備にかからわず、腹部超音波検査を急ぎましょう。肝臓のみであれば、食後でもほぼ充分な肝臓の形態診断が可能性です。この方法で概略の見通しをつけた後に、血液検査を受けることで、肝細胞癌や肝臓病の全貌がかなり判明します。  これらの結果を総合判断し、診断されますが、更に正確な質診断や進行度評価の為に、腹部CTや特殊な肝MRI(EOB-MRIなど)を撮影して頂く場合があります。

下記、肝細胞癌の実例では、赤矢印に挟まれた部分の黒っぽい不定形像(径14mm)が肝細胞癌を表します。

“早期発見すれば、癌は治る”と認識することが大切です。早期に発見すれば、局所完治が可能な場合が多くみられます。具体的には、経皮的エタノール注入療法やラジオ波焼灼術で治療しますので、開腹手術は通常必要有りません。
肝細胞癌の最大径が20mm以下で、腫瘍数が3個以下であれば、通常局所完治が可能です。 最大径21~30mmでは、腫瘍の数、腫瘍細胞の性格(悪性の程度)、腫瘍形、肝臓の中でどの場所に分布しているかにより、完治度に大きな差が出ます。
何といっても、早期発見、早期治療がベストです。『超音波検査で早期発見』が大切かつ有効です。
ただし、肝細胞癌は局所完治出来る場合が少なく有りませんが、母地の慢性肝臓病は完治できないことに留意する必要があります。
肝機能異常AST(GOT)、ALT(GPT)、γGTPなどの数字が正常値に近いからと言って安心しない事が肝要です。肝臓の細胞が壊れている最中にこれらの数字はもっとも高い数値を示します。
肝硬変が近づくと、壊れる肝細胞の数が少なくなり、炎症の起きている面積が小さくなります。すると全身を巡っている血液検査では、全身炎症の程度がかえって少ない様に反映されます。この様な訳で、AST(GOT)、ALT(GPT)は正常値に近づく可能性が少なくありません。<<要注意です>>
アルコール性肝炎、自己免疫性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)などでも長期に炎症が続けば、肝炎ウィルスによる慢性肝障害と同等に肝細胞癌発生の危険があります。特に肝障害因子が2因子以上(アルコールとウィルスなど)存在する方は、肝細胞癌の発生が早まることが知られています。
肝臓は他臓器からの転移を受け、転移性肝臓腫瘍が好発する臓器です。肝から始まる癌(肝臓内部の細胞を起源とする癌)と他臓器から転移してきた転移性肝癌とでは、治療法や病状経過の見込みが大きく異なります。この2種類の癌をきちんと区別して診断する必要があります。
また、生まれつきの肝血管腫(肝臓内部の血管の一部が大きくは腫れてトグロを巻く塊ようの腫瘤→多くの場合、腹部超音波検査では白い類円形の塊として描出)、肝のう胞(水の入ったヨウヨウの様な良性の肝臓内部の袋)もまれな病気でありません。これら、良性の肝臓腫瘍との区別など、全身の病態を隈なく考慮して、肝腫瘍の性格、起源を判断する必要があります。

胆嚢結石(胆のう結石・胆石)

油もの食事過多、早食い、偏食、長時間(24時間に近い)の絶食、極端なダイエット、慢性的な便秘症、 遺伝的素質、運動不足、胃手術後などの要因が原因として多く見られます。腸管から肝臓へ栄養分を豊富に含んだ輸送路(門脈と言う径10mmを超える太い脈管)が腸管と肝臓を繋ぐ脈管として存在します。門脈内には、栄養素とホルモン、水分、各種酵素、不要な不純物が沢山含まれています。この様に門脈内を肝臓に向かって流れる血液(門脈血)の成分比率が変化すると、肝臓で生成される胆汁の“成分”が変化し⇒胆石が出来易くなります。

※説明文に使用されている胆のう、胆管、膵臓の分野で良く使われる医学用語の図譜をご参照ください。 『消化器カラ―アトラス②』胆嚢・胆管(田原順子・中村真一監修:アステラス製薬提供)



油ものを多く含む食事に続発して、心窩部に違和、鈍痛が好発し、時に右寄りの季肋部痛、右より季肋部痛、右背部痛を伴う場合が少なくありません。胃が不調な場合と類似症状なので、胃の検査で異常を認めなかった後に、超音波検査を受検され、初めて胆石が発見される場合も少なくありません。
胆石発作が重症な場合には、胆嚢内に多量の膿が貯留され、発熱、前屈姿勢(痛みが強いので、上半身を垂直に出来ない)、食欲低下、吐気、……場合によっては冷汗を伴います。

※説明文に使用されている胆のう、胆管、膵臓の分野で良く使われる医学用語の図譜をご参照ください。 『消化器カラ―アトラス②』胆嚢・胆管(田原順子・中村真一監修:アステラス製薬提供)





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